
不動産の所有者が変わるときは、売買や贈与などの契約を結び、その後、正式に名義を変更する登記を行う必要があります。契約自体は口約束でも成立しますが、登記をしておかないと「本当に所有権が移ったのか」と後でトラブルになることがあります。特に、不動産は大切な資産のため、契約だけでなく登記までしっかり行うことで、確実に所有権を引き継ぎ、安心して管理・活用できるようになります。
01不動産の所有権を移す際に必要な手続きとは?

売買による所有権移転
不動産の売買は、①売買契約の締結 → ②代金の支払い → ③所有権移転登記 の順で進めるのが一般的です。契約を結ぶことで法律上は所有権が移りますが、実際の取引では「代金を全額支払ったときに所有権を移転する」と決めることが多く、その後に登記を行います。登記をしないと、正式な所有者として証明できず、後々トラブルになることもあるため、確実に手続きを進めることが大切です。

贈与による所有権移転
「親が子どもに家を譲る」など、家族間での贈与であっても、正式な契約と登記が必要です。口約束だけでは証明が難しく、後になって「本当に譲ったのか」と親族間でトラブルになることがあります。贈与契約をしっかり結び、登記まで済ませておくことで、財産の引き継ぎを明確にし、将来の争いを防ぐことができます。02財産分与・共有不動産の整理は早めに!

財産分与による名義変更
離婚に伴い、不動産を元配偶者に渡す際には、所有権移転登記が必要です。登記を怠ると、正式な所有者としての権利を証明できず、後々トラブルの原因となる可能性があります。協議離婚の場合、離婚届提出後に双方が共同で登記申請を行う必要があります。手続きには、離婚協議書や住民票、印鑑証明書などが必要となり、手続きが複雑なため、専門家への相談をおすすめします。
共有不動産の整理
相続や共同購入で複数人が共有している不動産は、そのまま放置すると将来的に手続きが複雑になります。特に、共有者の一部が亡くなると相続人が増え、話し合いがまとまらなくなることもあります。こうしたトラブルを避けるためには、早めに共有者全員で話し合い、合意のもとで名義を整理し、必要な登記を行うことが大切です。スムーズな手続きを進めるためにも、専門家のサポートを活用しましょう。